プロの住宅レシピ 光と風が巡るマンションリノベーション

エキップ一級建築士事務所
伊達宏晶

三面採光を生かした明るいリビングダイニング。北側のルーフバルコニーと一体的につながり、柔らかな光と風が通り抜ける。

天井の木張りが空間を包み込み、落ち着きと温かみをもたらす。素材の切り替えで梁の存在をやわらげ、奥行きのある印象をつくる。

ひとつながりの動線を確保。限られた空間を有効に使い、生活のリズムに寄り添う設計に。

木の質感を生かした天井と床が空間をやわらかく包み込む。奥行きとリズムのあるLDKを構成。

ワークスペースをリビングの一角に設け、家族の気配を感じながら作業ができる配置とした。背面収納や造作カウンターが、空間の統一感と機能性を両立させている。

築25年以上のマンションを舞台にした、夫婦のためのリノベーション。
三面採光の住戸でありながら、以前のLDKは東向きに配置され、午後は自然光が届きにくい間取りでした。北面には広いルーフバルコニーがあるものの、リビングとのつながりが弱く、その魅力を活かしきれていませんでした。そこでリビングダイニングを北側へ移し、バルコニーと連続する明るい空間に再構成。東西の窓も生かし、一日を通して光と風が巡る住まいへと整えています。
水まわりは既存の位置を基準に、配管への負担を抑えた計画としました。寝室と将来的な子ども室は、朝日が差し込む東側に配置。ウォークインクローゼットを介して玄関や水まわりへ抜けられる回遊動線を確保し、使い勝手を高めています。
玄関には大きな土間スペースを設け、住戸全体をぐるりと回れる動線を用意しました。梁を隠すために天井高を調整し、仕上げの切り替えで空間に表情を付加。表面に厚みのある無垢材を使った複合フローリングは、足触りがやわらかく、素足でも心地よく過ごせます。
マンションならではの制約を読み解き、光・風・動線を最大化した計画です。ご夫婦の暮らしに寄り添いながら、静かで伸びやかな日常を叶える住まいです。

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