石川淳建築設計事務所
シンプルモダンを追求し、コストを抑えながらも快適で美しい住まいを設計しています。
住所: 東京都中野区江原町2-31-13第1喜光マンション106
TEL : 03-3950-0351
URL : http://www.jun-ar.info
シンプルモダンを追求し、コストを抑えながらも快適で美しい住まいを設計しています。
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■ 三角屋根で屋上バルコニーの家
東京都に完成した御夫婦とお子さん1人のための木造2階建て住宅です。
ご希望は当事務所得意の三角屋根で、インナーガレージ的な雰囲気の外観デザインを望んでおられました。しかし、土地には隣地境界や道路境界からのセットバックの規制がかかっており、建ペイ率も40%しか許されていないためインナーガレージは難しい状況でした。そこで、パーキングエリアには外壁を伸ばして建物と一体感を持たせたデザインとし、1階の道路側には規制のかからない塀を巡らし個室のプライバシーを守りました。
さて、道路対岸には五重塔のある小さな寺院があります。これを借景しない手はありません。大きな正方形の窓とその横に長方形の窓を連続させてコーナーサッシュとし、眺望を取り込みます。さらに、2段あがったスキップフロアにより、キッチンからも大窓を見渡しやすくなっています。当初のプレゼン案では屋上は無くて天窓がありましたが御主人のたってのご希望で屋上バルコニーに。バルコニーとリビングの間はハイサイドライト窓として、プライベートな空を見渡す事ができます。
■ 不可能を可能にした、ひかりの「透明な廊下」
南と北の2つの道路に接道する旗竿地。隣家が隣接する都市部らしい敷地条件の中で、「リビングはどうしても一階にしたい」というご希望がありました。
隣家が迫る旗竿敷地では一階が暗くなりやすいため、二階リビングにして光を確保するケースが多いのですが、一階リビングへのこだわりをお持ちだったことから、一階に光をどう取り入れるかを検討しました。
そこで採用したのが、透明な廊下です。二階の廊下にはポリカーボネートを採用し、二階から入る光をそのまま一階に落とす設計としました。吹き抜けを設けるのではなく、床として機能しながら光を通すことで、床面積を減らさずに明るさを確保しています。
ポリカーボネートは、防弾ガラスにも使われるほど衝撃を吸収する性質があり、粘りが強く、いきなり割れることがほとんどない素材のため、安全面でも適しています。樹脂素材のため、夏と冬で伸び縮みするという特徴から、ビスで固定はしていません。
一階では、階段に面した東側にも高窓を設けることで、プライバシーを確保しながら午前中の光を取り入れます。ところどころにある隙間から入ってくる光を細かく拾うことで、一階の明るさを保っています。
さらに、隣家との距離が近いことから圧迫感を感じないよう、天井は構造体を表しにし、できるだけ高さを確保しました。収納などの壁の上部を切ることで、視線が明るい方へ抜けるようにしています。
内装には、塗装調クロスを採用。塗装のように見える質感で、光をやわらかく反射させます。今回はワンポイントとしてグレーを取り入れ、白とのコントラストの中で空間に落ち着きをプラスしました。
厳しい条件を前提としながらも、大胆なデザインと、光を細かく拾う工夫を積み重ねることで、気持ちよく暮らせるリビングとなりました。